
企業がSDGsに取り組む理由
日本の企業数は、約400万社あると言われています。
しかし、年々その数は減少傾向にあります。
創業後に10年存続できる会社は、
データが発表される年によっても異なりますが、
現在は一般的に約7割と言われています。
起業する会社、廃業する会社とめまぐるしく入れ替わり、
それは加速していくようです。
企業が廃業する理由としてはさまざまなものがありますが、
その1つに「時代の流れについていけなくなる」という理由があります。
みなさんも生活をしていて、時代の変遷の速さに驚きませんか。
Lesson1-3で学んだように、
1990年代からは地球温暖化の影響で、
環境に配慮するような取り組みが求められるようになりました。
そしてコロナ流行以降には、
私たちのライフスタイルは以前には考えられないほど変わりましたし、
消費行動、環境への考え方など、
価値観も変わったのではないでしょうか。
企業のあり方も時代に沿って運営していかねばなりません。
今、企業に求められているのは、まさに「SDGs」です。
それは日本の企業だけでなく、世界中の企業に求められています。
それが今の時代の潮流であり、地球環境を考えなかったり、
働く人を無視して自社の利益のみを求めるような経営では、
社会から支持されなくなってきています。
つまり今後、SDGsへの取り組みは、
会社の存続へ大きく関わってくるでしょう。

SDGsの経済効果
SDGsを達成しなければ、結局のところ地球は立ち行かなくなり、
企業の存続も危うくなります。
とは言ったものの、企業にとってのSDGsへの取り組みは、
コストと労力だけがかかりそうです。
実際にそのように考えている経営者も少なくないようです。
しかし、実際はそうではありません。
環境省では、SDGsは年間12兆ドルの新たな市場機会を
生み出すと発表しています。
さらに、SDGsによる新たな雇用は、
2030年までに3億8,000人と推計されています。
企業は地球の危機的な状況を好転させるべく、
会社の事業活動によってSDGsへの貢献が求められますが、
それによって大きなビジネスチャンスも生まれるということです。
企業がSDGsに取り組むべき理由をビジネス面から考えると、
新たな利益をもたらす可能性が見えてくるのです。
地球環境のためになる、人のためになる活動が、
利益をも生み出す。
自社の利益をだけを考えた経営よりも、
ワクワクしませんか?
次のページでは、企業がSDGsを活用するメリットには
どのようなものがあるのか解説を進めます。

