
SDGs達成に向けた取り組みをする企業は増えてはいるものの、
実際のところ、どの程度取り組むかは各企業に任されているので、
まだまだ本格的に取り組んでいるところは少ないと言えるでしょう。
SDGsに取り組んだ方が良いとはわかってはいるものの、
- コストがかかる。
- 新たな業務が発生してしまう。
- 本業が疎かになってしまうかもしれない。
- 目標が壮大すぎてどこから手をつけて良いかわからない。
といった理由で、及び腰になってしまう企業も少なくありません。
このレッスンでは、
企業がSDGsに取り組むメリットにはどのようなものがあるか、
学習を進めていきましょう。
SDGsに取り組む4つのメリット
①新たなビジネスチャンスが生まれる
前回のレッスンでも解説した通り、
SDGsは12兆ドルの経済価値を生むと言われています。
これは、SDGsの課題に取り組むことでビジネスチャンスを
掴める可能性があるということです。
新たな事業創出の可能性が見えてきたり、
これまでなかった製品や革新的な技術を生み出すことにつながります。
②協働の機会が増える
SDGsは、地球上の人類全体の目標です。
SDGsの目標に取り組むことをきっかけとして、
企業と企業、企業と自治体、企業とNPO法人などと、
新たな取引先やパートナーとして、
協働で活動する機会を生み出す可能性が増えるでしょう。
③企業のブランドイメージの向上
あなたはSDGsに積極的に取り組んでいる会社に対して、
どのような印象を持ちますか。
SDGsへの取り組みを社外へアピールすることは、
企業への信頼が増し、企業価値の向上に直結します。
また、このような会社であれば「働いてみたい」と興味を持ってもらえ、
良い人材、多様な人材の確保にもつながります。

④企業の存続につながる
消費者のライフスタイルの変化などにより、
消費者や取引先のニーズの変化はめまぐるしいです。
さらに新興国の急成長も加わり、
時代の流れに乗れない企業の生存は極めて難しくなります。
SDGsへの取り組みをしている企業の商品が消費者に選ばれたり、
SDGsへの対応がビジネスの取引条件となることもあり、
取り組み自体が企業の存続につながります。
また、投資家や金融機関は、SDGsへの取り組みを評価するので、
SDGsに取り組んだ方が、資金調達も有利となります。
以上のように、SDGsに取り組むことで得られるメリットは大きいです。
逆に取り組まなければ、これらのメリットも享受できないということになります。
SDGsを負担と思うか、チャンスと思うか
日本の企業はSDGsへの取り組みを、
「企業として責任がある」
「企業価値の向上に重要である」と考えてはいるものの、
「ビジネスチャンス」と捉えることはまだまだ少なくなっています。
一方、欧州の企業では考え方が異なります。
SDGsをビジネスチャンスと捉える企業は6割以上に及び、
SDGsに対する認識は日本よりも進んでいると言えます。
SDGsを負担と捉えようと、ビジネスチャンスと捉えようと、
SDGsは達成せねばならない世界共通の課題です。
やらなければならないのなら、
「ビジネスチャンス」と捉えた方が良いとは思いませんか?
世界の企業に遅れを取らないよう、
まだ取り組んでいない企業はすぐにでも始めるべきです。
企業がSDGsに取り組むメリットについて解説しました。
SDGsは目標が地球規模なので、
政府や大企業が取り組むものだと考えている人は少なくないようです。
実際、中小企業でのSDGsの認知度は非常に低いという数値も出ています。
しかし、実のところSDGsは中小企業も取り組むべきです。
Lesson5からは、中小企業にとってのSDGsについて、
学習を深めていきましょう。

