Lesson5-4 SDGsの実践に入る前に②

自社の現状をチェックしよう

前回のレッスンでは、SDGs実践の準備段階として、
企業価値のあり方や、職場環境を見直すことについて
学習しました。

このページでも引き続き、
自社の現状をチェックしていきましょう。

このページでは、

  • 地域社会との関係
  • 自然災害対策
  • 人材の多様性の受け入れ

の3つのポイントに絞って解説します。

自社と地域社会の関係性

自社と地域社会の関係性を確認しましょう。

地域社会との関わりが、
経済団体への加入などに留まっていませんか。

地域社会との共生のためには、
ビジネス以外でも積極的に関与すべきです。

NPOや、学校などの活動にも積極的に協力しましょう。

例えば職場体験の受け入れ、
講師として社員を派遣する、
ゴミ拾いやボランティアなども地域の活動になります。

このように書くと、企業から地域社会への一方通行で、
企業へのメリットは無いようにも思えますが、
それは違います。

よく考えてみれば、
地域社会はあなたの会社にさまざまな経営資源を
提供していることがわかります。

取引先や人材、銀行の融資なども地域社会からの資源です。

地域社会との関係を積極的に深めることで、
社会的価値を高めるとともに、
それが結果的に顧客からの評価にもつながるのです。

自然災害のリスク

自然災害のリスクと、対応について対策を考えておきましょう。

ESG問題もあるように、
自然災害は企業活動にとっては高リスクです。

自社や営業所近隣の自然災害のリスクを把握しましょう。

集めた情報のうち、リスクがより高いもの、
緊急性のあるものについては優先的に対策をしておく必要があります。

そして、BCP(※)を準備しておき、
緊急時にはできるだけ早く復旧し、事業が継続できるように
しておきましょう。

BCPの準備後は、定期的にシミュレーションを行う必要もあります。

災害時に慌てずに動けるようにしておくためです。

SDGsでも目標13で災害対策について示されているので、
しっかりと対策しておくことは重要な経営課題となります。

※BCP=事業継続計画。
自然災害などの緊急事態に、損害を最小限に抑え、
重要な事業の継続と早期復旧を図るための方法や手段をまとめた計画のこと。

人材の多様性を尊重できているか

多様な人材を受け入れる環境が整っていますか。

例えば男性社員が多い会社では、
トイレが男女共用のところもあるようです。

人材の登用を性別で決めたり、
出身地や性的指向が人事評価に影響しないかなども、
多様性に影響します。

偏った人材ばかり登用し、多様性を無視することは、
実は企業にとってもメリットになりません。

多様性のある組織は発想やアイデアが豊かになり、
生産性も上がるからです。

多様性の受け入れはESG問題の予防にもなりますし、
SDGsの複数の目標にまたがって登場する「人権尊重」にも関わります。 

人材の多様性を尊重し、
受け入れる環境を整えておきましょう。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        


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