
これまでSDGsの目標やその重要性、
企業が取り組むべき理由などの学習を、
レッスンごとに積み重ねてきました。
いよいよこのレッスンからは、
企業活動の中でどのようにSDGsを実践していくかについて学びましょう。
SDG Compass
SDG Compassは、国連グローバル・コンパクト(UNGC)などの
3つの国際組織が作成した、SDGsと経営戦略をかけ合わせるための
行動指針(ガイドライン)です。
SDGsを初めて経営戦略に取り入れる時は、
最初はどこからどのように手をつけていいかわからないし、
コストばかりかかって継続できないのではないかなど、
多くの不安があるのではないでしょうか。
SDG Compassはステップ1からステップ5までの段階があり、
論理的に、効率的に進めていけるように導いてくれ、
実際に、世界中の多くの企業に活用されています。
Lesson7では、このSDG Compassの考え方も用いながら、
ステップ1から順番に実践の段階を踏んでいきましょう。
SDGsを理解する
SDG Compass ステップ1
SDG Compassでは、
最初のステップとしてSDGsをしっかり理解することを求めています。
SDGsの目標やターゲット、
それらが設定された理由についてしっかり理解した上で、
自社のビジネスの中で取り組めるところを模索しましょう。
※SDGsの17の目標については、Lesson2を復習しましょう。
みんなで納得して始める
企業がSDGsに取り組む時は、
社員全員がSDGsへの取り組みに合意していることが
重要です。
SDGsへの取り組みは、中小企業ではまだまだ少ないことは
これまでのレッスンで学びました。
つまり、それほどSDGsの意義も理解していないことが
多いのでしょう。
そのため、SDGsへの取り組みをしているメンバーが、
実際にはどのような業務をしているのか、
周囲はイメージしにくいものです。

社内でしっかりSDGsについて合意を得て、
SDGsへの取り組みは業務範囲であることを、
みんなに納得してもらってから始めましょう。
また、SDGsへの取り組みが、経営層から言われたからやるという、
「やらされている感」ではモチベーションも上がりません。
「流行に乗っているだけでは」とも思われてしまいます。
どうしてSDGsの実践が必要なのか、
SDGsに取り組むことでどのようなメリットがあるのか、
ということについて、
各部門で話し合いをしてみましょう。
社員全員が納得の上で始めることが、
継続してSDGsを実践していく上での重要なポイントであることを
覚えておきましょう。
SDGsについて全社で学ぶ
SDGsの実践では、組織が一体となる必要があります。
そのためには、社員1人1人のSDGsに関するリテラシーを
高めていかなければなりません。
SDGsの目標は世界規模なので、
それを一体どのように自分の業務に落とし込んでいくのか、
基礎から実践までの体系的な研修が必要となるでしょう。
そして世界で起きている問題は会社にも自分にも関係があることであり、
SDGsへの取り組みは不可欠だと思うところまで
導くことが最初のステップとなります。
社内でSDGsの教育をする時は、
SDGsを学習できるさまざまなサービスや学習ツールがあるので、
利用すると良いでしょう。
研修、セミナー、勉強会などを
数多くの機関が実施しているので、
会社の規模や状況に合わせて探してみましょう。
ステップ1のポイントは、次の3つになります。
- 社員全員がSDGs実践に合意すること
- 社員のSDGsリテラシーを高めるために教育をすること
- なぜ取り組みが必要なのかを理解してもらうこと
継続して取り組むためにも、しっかり抑えたいステップです。
次のレッスンでは、SDG Compassステップ2について解説します。

