Lesson7-6 SDGs経営 成功のポイント①

Lesson7では、SDGs実践の具体的な取り組み方について
学習してきました。

初めて取り組む時には、
ここまで学んできたSDG Compassのステップ1からステップ5を
参照してみましょう。

実践学習の最後に、
SDGsビジネスを成功させるポイントについて、
考えていきます。

記録と評価

取り組みの記録

SDGs実践では評価が重要になりますが、
評価のためには取り組みの記録が必要です。

ただ記録すれば良い、というわけではありません。

「どのように記録するか」というのは評価や今後の取り組みに影響するので、
しっかり考えておかなければなりません。

SDGs実践の記録は、次のことを意識して行いましょう。

業務日報などを利用する

取り組むテーマによっては、
日々の推移を記録する必要があるものもあります。

業務日報などを利用して、
そういった数値をこまめに記録できるようにしておくと良いでしょう。

数値化する

実践状況を客観的に評価するためにも、
記録は可能な限り数値化しておきましょう。

Lesson7-3のKPIの設定でも学んだ通り、
KPIは計測可能なものが望ましいです。

分析する

数値だけではただの記録に終わってしまい、
今後の取り組みに活かすことができません。

取り組みの結果から読み取れることを分析し、
数値とともにそれも記録しておきましょう。

参加者を記録する

その取り組みに参加した、
自社以外のステークホルダーの参加者も一緒に
記録しておきましょう。


記録を残すことは、
SDGsの評価や情報発信に不可欠です。

また記録を見直すことで、今後の活動の改善点も
見つかるでしょう。

上記のポイントを押さえつつ、
後から誰が見直してもわかりやすいように、
記録の取り方を工夫しておくと良いでしょう。

取り組みの評価

SDGs実践では、取り組みを振り返って評価することが重要です。

ここでは、自社で行う評価と外部組織が行う評価について解説します。

自社で行う評価

まずは、計画的に取り組みが進んでいるかの進捗確認です。

計画通りに進まないことも多く、
取り組み始めてから計画の見通しの甘さが見えたり、
新たな課題に直面することも多々あるでしょう。

テーマや目標の見直しが必要になることもあります。

次に、記録を元に達成度の評価をします。

結果とKPIを照らし合わせ、
達成状況を確認してみましょう。

達成できた場合もそうでなかった場合も、
その要因を分析し、次のアクションに活かしてください。

会計面からの評価

KPIの達成状況と合わせて、
次の点を会計面からも評価をしましょう。

  • 取り組みにかかったコスト
  • 取り組むことで得た収益
  • 取り組むことで削減できたコスト

企業のSDGs実践はビジネスなので、
経済性の有無は非常に重要です。

上記の会計面をテーマごとに集計して見直すことで、
効率を高めることができます。

会計面の結果を評価して改善し、
継続的な取り組みにしていくことが求められます。

取り組みのうち、ボランティア活動など実際の収支が発生しないものも
多くあると思いますが、
それらは換算するなど、会計的な視点を持ちましょう。

例)SDGsの取り組みがメディアに掲載された
→広告料として換算する

外部による評価

SDGsの取り組みを外部に評価してもらうという方法もあります。

自社での評価は上で解説した通りもちろん重要ですが、
外部組織からの認定や評価を得ることで、
社外からの信頼性・認知度はより高まるでしょう。

外務省や関係府省庁などが主催する表彰制度がいくつかあり、
アワードによって関連するゴールなども異なります。

自社の取り組みに関連がありそうな表彰制度を選んで、
チャレンジしてみるのも良いでしょう。

ジャパンSDGsアワード

関係府省庁等主催のSDGs関連表彰制度

こういった外部からの評価は、
社員の士気向上にもつながります。

また、Lesson3-2で学んだエコマークの制度を利用し、
条件を満たして認証を得るという方法もあります。


記録と自己評価については社内で随時行う必要がありますが、
記録が積み重なって結果が形になってきたら、
外部組織による評価も得てさらに自信をつけ、
SDGs実践を加速させていきましょう。

次のレッスンでも引き続き、
SDGs実践を成功に導くポイントについて学びます。