Lesson9-3 SDGsのアイデア③

このレッスンでは、
SDGsなお店づくりと販売方法のアイデアにはどのようなものがあるか、
見ていきましょう。

お店づくりと販売方法

キッズスペースをつくる

お店にキッズスペースを設けることも、
SDGsの実践につながります。

SDGsの目標としては、
「11.住み続けられるまちづくりを」などに貢献できます。

子育て経験のある人なら、
「子育て中に美容院や歯医者、ランチに行くのを我慢した」
という経験は少なからずあるのではないでしょうか。

キッズスペースの設置は、
そうした子育て世代にとって、とても助かるサービスです。

企業側にとっても、
子連れのお客が増えるため集客効果が狙えます。

子育て世代は、
キッズスペースありきでお店を探す人も多いからです。

そのほかにも、

  • 子連れ顧客のリピーターが増える
  • 安心して用事が済ませられるので顧客単価が上がる

といったメリットがあります。

キッズスペースの注意点

キッズスペースは、
子どもが外に出てしまわないように入り口付近は避け、
お店全体から目の届きやすい場所を選びましょう。

また、おもちゃなどは誤飲を防げるものを選び、
定期的に消毒する必要があります。

柔らかいフロアマットなどを床に敷き、
子どもが安全に遊べるような空間をつくってください。

また、子ども用品はカラフルでポップなものが多いですが、
なるべくお店のコンセプトに合ったものを選び、
お店の雰囲気を壊さないように工夫しましょう。

予約販売を取り入れる

恵方巻きやクリスマスケーキといった、
季節ものの商品の売れ残りと大量廃棄が話題になり、
社会問題となりました。

企業はこうした食品ロスを減らす努力をしていかなければなりません。

食品に限らず、大量廃棄を減らすには、
「予約販売」を取り入れるという方法があります。

オーダーがあった分だけつくれば良いので、
売れ残りを減らすことができ、
SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にも貢献できます。

予約販売導入の注意点

当然のことながら、予約販売はお客の衝動買いに応えられないため、
売り上げを落としてしまいます。

また、中には予約を面倒に感じるお客もおり、
予約制なら買わないという人もいます。

あなたの会社にファンが多く、
予約販売にプレミア感を感じる顧客がたくさんいれば
予約販売の枠はすぐに埋まるかもしれませんが、
そうでない場合は、売上が減ってしまうでしょう。

SDGs実践はすばらしいことですが、
持続可能な経営をしていくためにも、
予約販売は少しずつから始めることをおすすめします。

また、ただ予約販売をするだけでなく、
クーポンを配ったり割引をしたりと、
予約してくれたお客に特典をつける
と、
購入のモチベーションが高まるでしょう。

量り売り

ヨーロッパを中心とした海外のスーパーマーケットでは、
野菜や果物などは量り売りをしていることが多く、
現地では当たり前の風景になっています。

量り売りは消費者が必要な分だけを購入できるため、
食品ロスの削減につながります。

また、商品を包むパッケージや容器を使わないので、
ゴミを減らすこともできます。

通常商品のパッケージや容器は、
ほとんどがプラスチックです。

日本はプラスチックの廃棄量がアメリカに次いで世界2位という、
プラスチック生産・消費大国。

量り売りを積極的に進めて、
プラスチックゴミの削減を進めたいものです。

企業側も、パッケージにかけるデザインや
パッケージの耐久性を決めるのに時間を割かなくてよく、
時間とコストをカットできるというメリットがあります。

日本でも導入する企業が増え始め、
例えば無印良品でも一部の商品が量り売りされています。

量り売り商品の例

  • 穀物
  • ナッツ
  • お菓子
  • 調味料
  • お酒
  • シャンプー、リンス
  • 洗剤類

食品のみならず、シャンプー類や洗剤類も、
量り売りされています。

量り売り販売の工夫

量り売り販売をするならば、

「SDGsの取り組みの一環」
「必要な分だけ買うことはエシカル消費である」
「エシカル消費って何だかかっこいい」
「これが新しいスタンダード」

であることを、しっかり消費者に伝えてましょう。

一歩間違えると安っぽい売り方になってしまうので、
量り売りで自社のブランド力を強化できるように、
見せ方、売り方を工夫してみてください。